今年は2月に入ってから特に例年以上にインフルエンザB型の流行がみられています。実際に厚生労働省のページでも学級閉鎖なども増えてきている報告があります。
インフルエンザBは、インフルエンザAと違い、基本的には人のみが感染するインフルエンザです。Aと同様に高熱、のどの痛み、咳、全身のだるさなどを引き起こしますが、発熱が比べてなだらかだったり、腹痛や下痢を伴うこともあります。
特に、家庭内や学校など、比較的近い距離で人が集まる環境で広がりやすい特徴があります。
できるだけかからないようにするために、気をつけてほしいことをまとめます。
インフルエンザはどのように感染するのか
インフルエンザは主に、
・咳やくしゃみ、会話による飛沫感染
・手指を介した接触感染
によって感染がひろがります。
さらに近年の研究では、小さな粒子(エアロゾル)による空気中感染も、インフルエンザの感染経路として重要であることが示されています。
この感染経路を理解することが、予防策を考えるうえで非常に大切です。
インフルエンザに感染しにくくするために気をつけること
インフルエンザをふせぐためにはご承知の内容ではあると思いますが、下記のようなことを気をつけましょう。
- 手洗い
- マスク(場面を選んで)
- 適度な換気
- 乾燥対策
- 十分な休養
当然ワクチンは重要ですが、現在はすでに時期を逸している可能性があります。
手洗い:基本として重要
手洗いは、インフルエンザを含む呼吸器感染症全体の発症を一定程度減らすことが、多くの研究(系統的レビューなど)で示されています。
ただし、インフルエンザ単独に絞ると、効果がはっきりしない研究もあり、手洗いだけで完全に防げるわけではありません。
それでも、外出後、食事前、帰宅時などにこまめに手洗いを行うことは、感染リスクを下げる基本的な対策と考えられており、また、手洗いをおこなうことのリスクもほぼないため、しっかりと行うことが重要です。
マスク:リスクの高い場面で特に有効
地域全体での研究をまとめると、マスク着用の効果は一貫して強いとは言えないとされています。
一方で、家庭内などの研究では、発症者が出た直後からマスクや手洗いを徹底した場合、感染が減ったという報告もあります。このため、
・人混み
・近距離での会話
・家庭内で体調不良者がいる場合
など、リスクの高い場面での着用が現実的な使い方と考えられます。また、インフルエンザは、症状発症する前から感染力があることが知られており、自分がかからないことに加えて、むやみに人に移さないという観点でもマスクは重要だと思います。
換気:寒さはあるものの最も理にかなった予防策のひとつ
インフルエンザは、咳やくしゃみの飛沫だけでなく、空気中に漂う微粒子でも感染が広がることが示されています。
そのため、定期的な窓開け、換気扇の活用などによって、室内のウイルス濃度を下げることはも重要です。
実際に厚生労働省も、インフルエンザ対策として換気の重要性を明確に示しています。
乾燥を防ぐ:ウイルスの生存や活動を防ぎ間接的な予防につながる
インフルエンザは、空気が乾燥する季節に流行しやすいことが知られています。
研究では、空気中の湿度(特に絶対湿度)が低いと、ウイルスが生存・拡散しやすくなる可能性が示されています。
また、乾燥すると鼻やのどの粘膜の防御機能も低下します。そのため、加湿器の使用や、室内の湿度管理を行うことは、感染しにくい環境づくりにつながります。
睡眠や休養:科学的には測りにくいが病気を発症しないために重要
十分な睡眠や休養が、直接インフルエンザを防ぐという明確な数値は示しにくいものの、
免疫機能は、疲労や睡眠不足で低下することが知られています。
ウイルスを完全に避けることは難しいからこそ、日常から体調を整え、もしウイルスに触れてしまっても発症しにくい状態を保つことも重要です。
受診について
インフルエンザBは、A型と同様に抗インフルエンザ薬による治療の対象です。発症から早期に治療を開始することで、症状の期間を短くし、重症化を防ぐ効果が期待できます。
特に基礎疾患がある方、ご高齢の方は重症化リスクもあります。高熱や強い倦怠感がある場合は、自己判断せず、医療機関へご相談ください。また、当院では感染拡大を防ぐ意味でも、発熱外来にて対応をしております。

まとめ
インフルエンザ予防に絶対に効く方法はないため、すごくきをつけていても感染してしまうこともあります。しかし、
- 手洗い
- マスク(場面を選んで)
- 適度な換気
- 乾燥対策
- 十分な休養
といった日常の対策を重ねることで、感染リスクを下げることは可能です。流行期だからこそ、日常の中でできることを一つずつ、取り入れてできるだけかからずに済むように心がけましょう。
