大腸カメラ検査のご案内

大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡)

大腸カメラは、下部消化管内視鏡とも呼ばれ、大腸をカメラで観察する検査です。

便がある状態では大腸の壁がうまく観察できないため前処置という便をきれいにする処置が必要で、半日から1日かかる検査です。

静岡市の検診で大腸癌検診(便潜血)が引っかかった方は2次検診として、大腸カメラまたは大腸CT(当院では行えません)の検査を受ける必要があり、大腸カメラが一般的な検査です。

大腸カメラの目的

  • 大腸癌を発見する
  • 癌になる可能性のある大腸ポリープを見つけ、切除することで大腸がんを防ぐ
  • 下痢や血便などが続く場合に腸の壁を直接みることで病気の診断を行う

大腸カメラの一番の目的は大腸癌の早期発見と、大腸ポリープのうちに切除を行い大腸癌によって命を失うことを防ぐことです。

また、下痢や便に血が混じる病気の中には、自分の免疫で腸を傷つけてしまう特殊な腸炎(潰瘍性大腸炎やクローン病など)もあり、それらの診断に用いる、治療の効き具合を判定するために行うこともあります。

大腸カメラは、腸を直接見て、異常があればその場で検査、治療ができるという点で他の検査にないメリットがある検査です。

大腸カメラが必要な患者さん

大腸カメラは全ての患者さんに行うわけではありません。特に対象となる方は下記のような方です。

  • 便潜血陽性(大腸癌検診)の方
  • 便に血が混じるなど便に異常がある方
  • 貧血がある方
  • 便秘が長引きなかなかすっきりと出ない方
  • 体重が減った、食事が食べられないなど体調の異常がある方

大腸癌の症状というのは、便に血が混じる、便がすっきり出ない、便が緩くしか出ないなど便の異常がある方が多いです。

目に見えないレベルの血が便に混じっていないか?の検査として、大腸癌検診で行われる、検便検査があります。これが1回でも陽性となる方は検査が勧められます

また、目に見えないレベルでも出血があったら検査対象のため、目に見えるレベルで便に血が混じったら、1回は大腸カメラを行うことが勧められます。

当院では、静岡市が行っている大腸癌検診で引っかかった方も検査が行えます。大腸癌検診で要精密検査になった方の数%で大腸癌と実際に診断されると言われており、しっかりと精密検査を受けることをお勧めします。

大腸カメラのリスクについて

大腸カメラのリスクについて説明します。大腸カメラは直接大腸にカメラを入れて検査を行うためリスクも存在します。

カメラの挿入、処置によるリスク

具体的には、大腸カメラの挿入のみに伴う大腸に穴が開く等のひどい合併症の発生頻度は概ね1万件に1件とされています。また、大腸内視鏡検査に伴う死亡率は0.00042%と報告されており、過度に心配が必要ではありません。

ポリープを取るなどの手術を行った場合は避けれないリスクとしては1%以下程度で、穴が開く(穿孔)、血が出る(出血)の合併症が起こることがあり、入院治療や手術が必要となる場合があります。

前処置(下剤)によるリスク

また、下剤を飲む前処置を行う際に、腸閉塞(イレウス)を起こすことがあります。原因は大きな大腸癌があり、ほとんど通過ができない状態で下剤を大量に飲むことや、ひどい便秘の状態でうまく便が出せない場合です。

そのため事前にしっかりと診察をさせていただき、必要ならレントゲン検査や腹部エコー検査を行ったり、事前に便秘の治療を行うなどしてリスクを軽減して行います。

大腸カメラの検査の流れ

大腸カメラの検査の流れです。大腸カメラを行う場合には事前に受診をいただき診察し、検査の対象となるか?便の出具合など前処置のリスクや事前治療は必要か?等を評価させていただきます。

当院へ通院中ではない方は、まず予約を取っていただき診察を受けてください。検査の説明も同時にしっかりさせていただきます。

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検査前日
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検査当日
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検査中
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検査結果の説明

大腸カメラの検査の費用の目安

検査の費用は です。それに診察料が加わります。

その他、ご不明点があれば診察時にお申し付けください。

参考文献: