肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるように、障害があっても自覚症状が出にくい臓器です。そのため、病気が見つかった時にはすでにかなり進行しているケースも少なくありません。
以前はウイルス肝炎が原因として多くありましたが、治療が進んだ結果、最近ではアルコールや脂肪肝での肝硬変、肝臓がんの割合が増えてきています。
肝臓のダメージの受け具合を評価する一つの指標として「肝線維化」です。繊維化が進むとは慢性の炎症によって肝臓が硬くなる状態を指し、繊維化が進行すると肝硬変や肝がんのリスクが高まっていきます。
FIB-4 index(フィブフォー インデックス)とは?
今回紹介するFIB-4 index(フィブ・フォー・インデックス)は、血液検査の基本的な項目だけで肝線維化の進行度を予測する数値できるという計算方法です。
身体的負担がなく、健診や通常の採血検査で行う項目で手軽に確認できるため、特に症状がない方や脂肪肝・肝炎・NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)などをお持ちの方にはとても役立つスクリーニング方法です。
今回はそれのツールを作りましたのでご案内します。
FIB-4 indexの計算に必要な項目
具体的にFIB-4 indexは、以下の4つの項目から計算されます。
- 年齢(歳)
- AST(GOT) IU/L
- ALT(GPT) IU/L
- 血小板数(万/μL)
これらは、一般的な健康診断や定期的な血液検査でも調べられる項目です。これらを用いて計算できます。実際に手元に採血結果がある方は下のツールに入れてみてください。
FIB-4 indexを実際に計算してみましょう
以下のフォームに、最近の血液検査の結果を入力して「結果を見る」ボタンをクリックすると、自動でFIB-4 indexを計算できます。
ご自身のリスクレベルを確認してみましょう。
FIB-4 indexを計算する
FIB-4 indexの結果の見方とリスク分類
FIB-4の値 | 肝線維化のリスクの目安 |
---|---|
1.3 未満 | 🟢 低リスク:肝線維化の可能性は低い 生活習慣の改善は続けましょう |
1.3 〜 2.67 | 🟡 中間リスク:追加検査や専門医による経過観察が推奨 |
2.67 より大きい | 🔴 高リスク:進行した肝線維化の可能性、専門医で精密検査を推奨 |
FIB-4 indexは診断ではありません。医師と一緒に確認しましょう
FIB-4 indexは、あくまで肝臓の線維化リスクを推定するためのスクリーニングツールです。診断を目的としたものではなく、FIB-4の値だけで病名が決まるわけではありません。
特にFIB-4 indexが2.67を超えるような高値の場合は、より詳しい検査(エラストグラフィーやM2BPGiなど)を検討します。
一方で、低値でも他の所見と合わせて判断が必要なことがありますので、必ず医師に相談のうえで総合的に判断してください。
FIB-4 indexを活用した定期的な肝臓チェックを
肝臓病の早期発見・早期治療のためには、定期的な血液検査と、FIB-4 indexのような簡易評価の活用がとても大切です。
当院では、FIB-4 indexの結果や他の検査データをもとに、必要に応じた検査・治療のご提案を行っています。
また、当院通院中の方は医師が採血をチェックし、FIB-4indexが高い可能性がある人にはFIB-4indexのチェックを行っております。(費用はかかっておりません)
「脂肪肝と言われたけど放置している」「健診でASTやALTが高かった」など、少しでも肝臓に不安を感じる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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